池袋『梟書茶房』の『ふくろう文庫』~わたしを広げる本との出会い~

この世界は情報だらけ。

Amazonやグルメサイトなど、たくさんのレビューに溢れていて
その内容を知る前に、本の中身、料理の評価、旅行先の評判…事前になんでも調べられる。
お金を払うということに対して私たちは慎重だ。
失敗したくなくて、損したくなくて、
私たちは得られれば得られるだけの情報を欲しがる。

いろんなことに簡単にアクセスできる今
わからないことをわかりたいという気持ち、
想像力を掻き立てられる、わくわくした気持ちになれることってそう多くない。


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池袋のブックカフェ『梟書茶房』。
ここでは実際に本を購入できる『ふくろう文庫』のコーナーが併設されている。

『ふくろう文庫』はすべてカバーで覆われていて、
題名も作者も分からない。

手がかりになるのは、一冊一冊それぞれ異なる内容の「目録」のみ。
ナンバリングされた本が並んで、じっくり目を通しながら選べる。


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たとえば私が買った本2冊の「目録」。

日曜日の昼下がり、掃除を終えてコーヒーを片手に一冊。
日本語の音を、もっとたのしんでみませんか。自由に、軽やかに。
これは新しい趣味の学校です。

一息つきたい時に、さくっと気軽に読めそう。

休み時間に大学教授からトリビアを教えてもらうみたいな、近所の酒飲み場に、面白い話を聴きに行くみたいな、そんな中毒性がある。

日常からオモシロさを発見することはもはや才能だと思うのです。

なんか面白いことないかなぁって探しながら生きる人生ってきっと楽しい。そんな心の余裕をもっていたい。


このように「目録」は、物語の導入紹介、書評に近いもの、こんな気分に読んでほしい、こんな人に勧めたい!、など様々な切り口で綴られていて
ネタバレにならないぎりぎりの部分で本への想いを伝える書き手の創意を感じる。

『失恋したら、この本を持って旅に出よう』なんて本も発見!

 

さて、この2冊の中身はいったい…??
開けるのが楽しみ!!

『ふくろう文庫』の 新しい選書のスタイルで、
私たちは、普通の本屋では選ばないような一冊を手にすることになるかもしれない。
予定調和ではない偶然の出会いが、
きっと世界を広げてくれそう。

本と珈琲 梟書茶房 [FUKUROSHOSABO]